たまカフェ

【インタビュー】熊谷の“ご近所の第2のリビングに”地域密着型カフェ「HIKI CAFE(ヒキカフェ)」

ライフスタイルに合わせた選択
2018/11/23 (金) – 12:00

インタビューの目的は、カフェを運営される方へ原点回帰するきっかけとなりお店が末長く存続してほしいという思いと、これからカフェを開業したいという方への参考となれば幸いです。

埼玉県熊谷市の閑静な住宅地に佇むHIKI CAFE(ヒキカフェ)は引木ご夫婦で営まれています。
駅からかなり遠方のお世辞にも交通の便が恵まれているとは言えないこの立地で、どのような思いでカフェ経営をされているのでしょうか。

店名の由来

── HIKI CAFE(ヒキカフェ)の由来をお聞かせください。

わかりやすくシンプルに苗字の引木(ヒキギ)の「ヒキ」からです。それとコーヒーを挽くの「ヒキ」。お店のロゴを提供してくれた方と、たまたまお店の名前のイメージが一致したんです。

コンセプト

── お店のコンセプトをお聞かせください。

「地域密着」型を目指しており、お家のように利用していただきたいです。第2のリビングとしてお家とは違ったくつろぎをコンセプトとしています。

── どうしてお家のように利用してもらいたいのでしょうか。

カフェが元々好きでした。居心地のいいカフェで過ごす時間は家のリビングで過ごす以上のくつろぎが自分たちにはありました。リフレッシュとリセットの場でしたね。そんなカフェを作りたいと思ったからです。

── カフェの運営を元々考えていたのでしょうか。

本当にやりたいと思ったのは3年前くらいです。それまではやれたらいいけど、それは夢だよね、という感覚でした。
両親が農家に転身したこと、主人が怪我の後遺症で外で働けなくなったこと、前職(一凛珈琲)で店長をやらせてもらえたこと、そして父が作るカレーを世の中に出したいという想い……その全てが重なり合って、今までの経験を生かし、自分達のライフスタイルに合わせることができ、みんなの夢が叶えられるのがカフェ経営でした。

店舗の立地の決め手

── なぜこの場所にお店を決めたのでしょうか。

周囲の雰囲気がなんとなく気に入ったことと、近くにY’s cafe(ワイズカフェ)さん(埼玉県熊谷市妻沼)やホシカワカフェさん(埼玉県熊谷市星川)という素敵なカフェがあったというのも1つです。ちょうど中間地点に位置しています(笑)

お気に入りのカフェを周囲にと決めた店舗物件(JR高崎線熊谷駅よりバスで「太田駅行き」乗車10分、「柿沼」下車徒歩10分)

思い出・思い入れのあるカフェ

── 思い出・思い入れのあるカフェをお聞かせください。

Y’s cafe(ワイズカフェ)さん(埼玉県熊谷市妻沼)。
オーナーさんは若くて、プロのドラマーさんでもあります。オーナーさんがいらっしゃるときにはまだ伺ったことはないのですが、とにかく空間が素晴らしく、本当に美味しいコーヒーが飲めます。

Akimoto Coffee Roastersさん(埼玉県熊谷市本石)。
パッと見工場のような見た目で、自家焙煎珈琲が特徴です。40代後半の男性(推定)オーナーさんがアクティブな方でオープンしてまだ2年経っていないのですが、いろいろなイベントに出店されています。ご夫婦で経営されているみたいです。

クマナカさん(ベーグルcafe KuMaNaKa(埼玉県熊谷市肥塚))。
ベーグルメインのお店です。イートインスペースもあり優しい奥さまが提供しています。
ベーグルはいろいろな味があります。海苔醤油とか。柔らかなベーグルが好きな人におすすめです。

開業に至るきっかけ(マイストーリー)

── カフェ開業に至るきっかけをお聞かせください。

父が20年前から作り続けていたカレーをいつか世の中に出したいという想いと、農家に転身したのでその野菜を使ってカフェができるのではないかということ、主人が怪我の後遺症で外で働けなくなったこと、自分の飲食店での経験を生かせるということ、その全てが合わさり、カフェ開業に至りました。

── カフェを開業する際に不安や期待はありましたか。

今思えば、不安はありませんでした。自分の好きなもの、好きな空間、接客も好きで自信の持っているものしかやっていないので。本当にお客さまが来てくれるかという不安はありましたが、しっかりやっていればお客さまはついてくれると思っています。
期待することは、皆さんに必要としてもらえたら嬉しいです。熊谷のカフェは横の繋がりが強いように感じます。お店がお店を紹介してくれる。そうやって熊谷を盛り上げるところが楽しい。
野望はないです(笑)
2号店を作りたいというわけではなく、お店を好きになってくれる人が増えてくれると嬉しい。通常の会社勤務に比べるとストレスがない。普段もストレスなく働けるスタイルが気に入っています。

── 前職(一凛珈琲)を知ったきっかけは何でしょうか。

家から近かったから(笑)今までずっと飲食系で働いていました。自転車で通えて行ってみたらよかったためです。

── オープン当初の様子はどうでしたか。

宣伝をしなかったんです。近所の人だけにレセプションパーティを開催しました。
本当にご近所の方に支えられている感が強いです。他のお店同士のお客さまが行き来している中にうちのお店も入れてもらえていると感じています。
遠方の方も結構来てくださる。満席になるわけではないのですが、お客さんは増えてきています。おすすめされて来ましたという方が増えています。

理想のカフェ

── 理想のカフェをお聞かせください。

気取らずくつろげる空間・美味しいものを食べられる場所です。

── 今ここは理想の場所となっていますか。

お客さまにはそう言っていただけているので、実感としてはなれていると思いたいです(笑)
おしゃれなお店とかは好きだけど、自分たちでやりすぎて客観的にどうなのか心配になります。

引木ご夫婦がセルフリノベーションしたHIKI CAFE(ヒキカフェ)店内

お客さまとの交流について

── 気を使われている点をお聞かせください。

近づきやすい雰囲気でいたいと思っています。地域密着をあげているので気軽に話せる雰囲気作りを心掛けています。お客さまによって話したい方とそうでない方を自身の経験の中からどちらを求めているかを見極めています。

── どのような方が来られますか。

近所の方。頻繁に来てくださるのは年配の方。長年この地域に住んでいる方で、こういったお店がないので来てくれます。飲み屋も多いので、そこのお店のマスターやママさんが来てくれたりもします。

ご自身の性格

── ご自身の性格をお聞かせください。

大雑把で能天気。主人は真面目で神経質・・・いやいや、丁寧(笑)

夫婦は正反対の性格と語る引木オーナー

想いが反映されているもの

── お店でご自身の想いが反映されているものをお聞かせください。

オリジナルスパイシーカレーです。父がずっと出したいと思っていたものを形にしてお客さまに提供しています。形にはできたと思うので、今後提供し続けられるようにしていきたいです。

亡き父のレシピを再現したオリジナルスパイシーカレー

── 他にありましたらお聞かせください。

お店の内装。元々は美容室で自分たちで内装を作り上げました。こだわっていないものは何もないです。コーヒーカップも益子に行って自分がいいと思うものを購入しています。自分でいいなと思ったものしか出していません。友人がくれるものも自分が好きなものが多いです。おもての看板もご近所の方が作ってくれて取り付けもしてくれました。店内に置いているフラワーロゴも友人が作ってくれました。

近所の方が制作・設置してくれた看板
友人制作のフラワーロゴ

── コーヒーは・・・?

自家焙煎珈琲もです(笑)。

── 自家焙煎にこだわる理由は何でしょうか。

取り寄せても美味しいのですが、自分の好みを出せる。お客さまの要望にも応えられるからです。焙煎機は前職(一凛珈琲)から持って来たのですが、メンテが必要で職人さんにお願いして対応していただきました。少量焙煎が可能(1kg)。生の豆なら800gまで。800gの豆を入れたら、700g弱になります。自家焙煎は常に新鮮な豆を提供でき、好きな豆を買って焙煎できるところが魅力です。

前職より持ってきた少量焙煎機

── 豆のこだわりは何でしょうか。

面白い豆が好きです。

── 豆屋はどのように選択されたのでしょうか。

前職(一凛珈琲)で卸していた豆屋さんが開業支援をしていたんです。申し込みをして色々とアドバイスをいただけました。

おすすめなマッチングメニュー

── おすすめなマッチングのメニューをお聞かせください。

ビターチョコチーズとコーヒーです。
甘すぎるものは苦手だったので、ビターチョコチーズはコーヒーのために合わせて作りました。
コーヒーはその時によっておすすめが変わります。

甘さを控えめにした定番のビターチョコチーズをコーヒーのお供に

カフェ運営について

── なぜカフェ運営されている(カフェを続けている)のかお聞かせください。

好きだからです。自身のライフスタイルに合わせたらカフェ運営という選択になりました。

お店のイチオシ(インスタ映えメニュー、店内、店外スポットなど)

── お店のイチオシをお聞かせください。

カップのほとんどが益子焼。それにコーヒーが入っているだけでインスタ映えと言われます。店の奥の鏡を利用して写真撮影する若い人も多いです。

インスタ映えに利用される店内奥の鏡

メニューについて(こだわり、季節もの)

── メニューのこだわりをお聞かせください。

定番の自家焙煎珈琲とオリジナルスパイシーカレーです。定番以外のメニューは頻繁に入れ替えがあります。基本はパンやパスタで中身が入れ替わっていきます。自家製のスイーツもおすすめです。

── 季節感を意識されているのでしょうか。

パンものであれば、日替わりサンドはその季節のものをトッピングしています。
ご飯ものはリゾットやサラダ飯、その時期に食べたくなるようなものを意識して提供しています。

── 素材についてのこだわりはありますか。

両親の野菜で提供したかったのですが、父が亡くなったため叶わなくなってしまいました。

おすすめ・イチオシのイベント

── イベントなどは今後どうしたいですか。

ワークショップをやれたらと思っています。

── どのようなワークショップをお考えでしょうか。

お花が好きなので、お花のワークショップをやりたいです。革物の制作をしている作家さんが知り合いにいるのでその方とコラボしたワークショップもやってみたいです。食べ物よりは「ものづくり」。
夢は中山うりさん(埼玉生まれのシンガーソングライター)にお店でライブをしていただくことです。

お店として望んでいること(欲しているもの)

── お店として望んでいることはありますか。

・・・・・・。
何かある?(奥のご主人に)

ご主人兼シェフ:設備です。それと今はお店の名前を知ってほしい。カレーを食べてほしい。うちのカレーは1回ではなく3回食べてみてください(笑)3回食べるとハマります。
物件を探している時に、足利に見に行ったんです。足利市がコーヒーの街として認知されていました。熊谷も自家焙煎珈琲にこだわっているお店ができているのでコーヒーの街として認知して欲しいです。そして、そのコーヒーの街の一部になれたらいいと思っています。暑い街ではなく(笑)

熱く語るご主人兼シェフ

常連さん、そして人との繋がりはこれからも在り続けて欲しいです。

これからカフェ開業を目指す方へのアドバイス

── これからカフェ開業を目指す方へのアドバイスをお願いします。

まだ(オープンしたばかりで)アドバイスできる立場ではないですが、資金面はしっかりしておいた方がいいです。投資分と回収するまで大変だと思うので。私たちはセルフリノベーションですが、人と話すことでつながりができたので、色々な人に話すことが大事だと思います。それと絶対に手を抜かない、なんでも。
感謝の気持ちを忘れない。一緒に働くスタッフ、家族、来てくれるお客さま。楽しんでやっているといろいろな人が協力してくれます。店舗にディスプレイしているミルも近所の過去に喫茶店をやっていた人からいただきました。とにかく楽しく頑張ることから!

── 人と繋がるコツは何でしょうか。

私は元々人との繋がりを積極的にするわけではなく、あっさりしています。楽しそうに頑張っている姿を見て、前職(一凛珈琲)でも辛そうにしていることを見たことがないと言われました。無理してそうしているわけではなく楽しいから。とにかく楽しむことですかね。嘘はつかずに(笑)

楽しそうにされている引木オーナーとそのご主人兼シェフ

お店の今後

── お店の今後をお聞かせください。

1日の中で静かな時間があるといいです。例えば朝のひと時、夕方など。ランチの時間はある程度のお客さま(家族連れ、お一人様)で賑やかになる時間があるといいです。ずっと静かだとやっていけないですからね(笑)ターゲット層は30〜40代の落ち着いた世代。でも若い世代、子どもが来て賑やかにすることもあって、それも好きです。幅広い層に賑わってもらえれば。そして常連さんがゆっくりできるお店になれればと思っています。

profile_hikigimai.jpg

引木 麻衣(ひきぎ まい)さん

1982年4月生まれ、埼玉県さいたま市出身、埼玉県熊谷市在住。
国際文化理容美容専門学校を卒業し、美容師の資格を取得するも、美容の業界には進まず蕎麦居酒屋、イタリアン、カフェなどの飲食店で働く。前職のカフェではアルバイトから併せて8年勤務し、店長を経験する。
家族との様々な環境の変化により、カフェをオープンすることとなる。

店舗情報

店名 HIKI CAFE(ヒキカフェ)
TEL 048-507-7224
住所 〒360-0803 埼玉県熊谷市柿沼780−89> MAP
交通手段 JR高崎線熊谷駅東口よりバスの「太田駅行」乗車10分、「柿沼」下車徒歩10分
駐車場 3台
営業時間 9:00~19:00(L.O.18:30)
定休日 火曜日
開業 2018年8月22日
ホームページ https://kumagaya-hikicafe.site
SNS

※本記事の情報は、取材時点のものであり内容の正確さを保証するものではありません。
最新の情報は取材先にお問い合せくださいますようお願いいたします。

コメント & トラックバック

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 1 )
  1. 初めまして。テクニカ有限会社 土居広樹です。
    http://technicafe-boons.net
    ※HPをご確認ください。
    弊社はタイコーヒー協会 GTH社ブランド BOONS(ブーン)の生豆を販売しております。
    現在、ファイン・アラビカAN-1 ファイン・ロブスタRN-1 を拡販しております。
    ファイン・ロブスタRN-1は、北タイで限定生産されている希少なブレードで弊社しか取り扱っておりません。さらに今後は、タイ産コーヒー豆に特化し個性的なグレードを追加してまいります。

    ご評価いただければ、生豆サンプルを必要量送付させていただきます。
    何卒、ご検討いただきます様お願い申し上げます。
    テクニカ有限会社 土居広樹

    • By たまカフェ運営者

      土居広樹 様
      初めまして、たまカフェ運営です。
      取材したHIKI CAFE様に情報を共有・お伝えしました。
      記載いただいたコメントに電話番号の表記がありましたが、セキュリティを考慮し外させていただきました。
      店舗でのお取り扱いに繋がることを祈念しております。
      コメントありがとうございます。

  2. たまカフェ様
    ご配慮いただき誠にありがとうございました。
    これからも素晴らしい記事で楽しませてください。
    土居広樹

    • By たまカフェ運営者

      土居広樹 様
      たまカフェ運営です。
      嬉しいお言葉ありがとうございます。
      素晴らしい記事と思っていただけるような取材をしていきます。
      土居様の発展にも微力ながら協力できますように尽力しますので、よろしくお願いいたします。

コメント

*
*
* (公開されません)